入塾の際の体験学習
入塾の際には、初回体験学習として、模擬授業を持たせていただいています。
その際に、現在の英語力を把握するために、直近の定期テストや学力テスト、模試の成績表を持ってきてくださることをお願いしています。
それを見れば、一目で、だいたいどのあたりから英語の勉強を始めていけばいいのか、すぐにわかるからです。
(これは指導歴16年の経験の賜物だと思います。これまで私と関わってくださった生徒のみなさんのおかげです。みんな、ほんとうにありがとう!)
体験授業のあと、保護者の方に合流していただき、志望校や英検などの目標を伺いながら、現在の生徒さんの状況から踏まえて、今後の塾での授業方針をお伝えします。
その際に、私が、「英文法の定着が必要で」とか「英文法の基礎の復習を」といったように、「英文法・英文法・英文法」と、何度も言いすぎてしまうせいなのだと思いますが(すみません)、保護者の方の中には、
「英文法も大切だとは思いますが……英会話は、見ていただけないのでしょうか?」
──と言われる方が多くいらっしゃいます。
そこで、はたと気づきます。
「英文法」と「英会話」は、別物だと思っていらっしゃる方って、多いなあ……と。
「英文法」とは、つまり、言葉の並べかた
英語のスピーキング能力とは、基本的に「言いたいことを、英語で、口頭で表現できる」スキルです。すなわち、「瞬時に口頭で英作文できる力」のことなのです。
言い換えれば、「適切に英単語を並べて、自分の言いたいことを表現できる力」のこと。
そのためには「単語の並べかたのルール」を知り、使いこなせていることが必要になります。そして、この「単語の並べ方のルール」が、「英文法」と呼ばれているものなのです。
そのルールを知らなければ、テキトーに英単語を並べたてて、聞いている相手に「言わんとしていることを、なんとか推理してもらう」しかないわけで、「英文法なし」の英語学習は、「遠回りで大変で、メンドくさい道」なのです。
英文法はワルモノ?!
最近の英語学習の流れを見ていると、英文法は、まるで悪者のように扱われているなあと感じることがあります。
中学校の教科書でも、英文法に関する記述はとても少なく、書いてはあっても、肩身が狭そうな感じで、小さな文字でチョコチョコっとしか書かれていません。
(なので、この記事の冒頭に書いた、「英会話」と「英文法」を、まったく別物のようにとらえる保護者の方が多いのも、無理もないお話なのです)。
う〜〜ん。
そりゃ、重箱のスミをつつくような英文法とか、文法用語とかは、必要ないよな〜とは、私も思うのですが。
中学の段階で学習するような基本的な事柄に関しては、むしろ、しっかり「言葉の並べ方のルール」を身につけさせてあげたほうが、いいのになあ〜。
そのほうが、楽だし、簡単だし、早いのになあ〜。
──という感想を、私は持っています。
英語という「山」を登るとき、英文法というのは、英語を外国語として学んできた、たくさんの先人たちが踏み固めて作り上げてくれた「登山道」みたいなもの。
「もっとも楽に、かつ最短距離で」頂上まで連れて行ってくれる、「一番の近道」の学習方法なのです。
帰りがけのAくんの一言
中学生のAくんは、英語学習に関して、高い目標をお持ちの生徒さんで、これまでに別の場所で、長い間、すでに英語を学習してきた経験をお持ちの方でした。
発音もよく、英文もスラスラと音読することができ、ボキャブラリーに関しては、在学年よりもずっと上のものを持っています。私の塾に通ってきてくれるようになってから、半年ほどになる方です。
昨日の授業が終わって、彼が帰りがけに、わざわざ私を「先生」と呼びとめてくれ、気持ちをお話してくれました。
「この教室に来るようになってから、僕は、初めて英文法がわかるようになりました」
「今までは、単語とか、表現とかはすぐに覚えられても、『何となく』しか、意味がわからなかったんですが」
「今は、よくわかるようになりました」
晴々とした、とてもいい笑顔で、Aくんはそう言ってくれたのです。
私は、その言葉を聞いて、心から嬉しかったです。
私が伝えようとしてきたことを、彼がちゃんと受けとめて理解してくれていて、そして、たった半年という短い時間でも、「わからなかったことが、わかるようになった」という自信を、彼が得てくれているからです。
「一番の近道」だけど、やっぱり難しい道
英語という「山」を登るとき、英文法を学ぶことは、「もっとも楽に、かつ最短距離で」頂上まで連れて行ってくれる、「一番の近道」なのだ、と私は先に書きました。
けれども、中学生のみなさんが、学校の授業だけで、その「近道」を登っていくのは、実はとても難しいことであることも知っています。
日本語とは別の言語のルールを、理解し、記憶に定着させ、それを自分で応用できる能力にまで練り上げるには、抽象度の高い事柄に対応できる思考力が必要です。中学生の方に、「学校の授業だけで、理解しなさい」というは、かなりシビアな要求だと思っています。
ゆえに、中学の教科書から、英文法の説明がどんどん省かれていき、結果として、ますます勉強しにくい教科になってしまっているのかもしれません。
でも、英文法を体系的に知っている教師が、噛み砕いて、わかりやすく説明すれば──たくさんの中学生たちを教えてきて、彼らが、どこで、どんなふうに道に迷ってしまうのかを、つぶさに知っている教師が、じっくり、ゆっくり教えれば、中学生の方だって、ちゃんと理解できるようになるものなのです。
「初めてこんなふうに英語を教えてもらった」
「学校では教えてもらえないことを教えてもらえる」
「これまで全然わからなかったけれど、英語が得意になった」
──そんなお声をたくさんいただいています。
「こごま英語教室」が、「1対1」で教えることにこだわっている理由は、そこにあります。
英語学習の「一番の近道」である英文法を身につけてもらうには、この指導方法が最適だと私は考えているからです。
(2024.03.15)
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